不眠の悩み

  • 2022.11.16

日本人女性は世界一睡眠時間が短いことで知られています。中でも、40~50代の女性は6時間半程度と最も短い状況です。それらの世代の女性の勤勉ぶりに頭が下がります。家事や育児に加え仕事や介護など、40~50代の女性の社会への貢献度の高さを反映していると思うからです。 40代半ばから女性ホルモンの分泌が低下することで眠りにくくなることが知られています。更年期によりホットフラッシュに伴う不眠も原因として挙げられます。不眠はうつ病の発症に影響を及ぼすと報告されています。不眠の克服は生活の質を向上さ...

運動のすすめ

  • 2022.11.12

ご覧いただきましてありがとうございます。日々の疲れ、だるさ、不眠、イライラ、モヤモヤなどをご相談される機会が多く、私たちも日常で経験している事ですので、共感しながら診察させていただいています。検査で大きな異常がなく安心されて不調が落ち着く事もありますし、他には食事管理、ストレスを溜めない、心の休養等でリフレッシュが図れます。中でも抑うつや肥満予防に効果があるとされるのが、運動です。ここでの「運動」とは、週に一度一時間程のランニング、筋トレを含むあらゆる身体活動を意味します。私も重い腰を上げてラ...

検診受診券の期限を迎えます

  • 2022.11.09

落葉の季節になってまいりました。暑くも寒すぎる事もなく、乳がん検診をお受けいただくには快適な気温かと存じます。10月は乳がん啓発月間であり、多くの方がマンモグラフィ検診を受診されました。ジャパン・マンモ・サンデーにご受診いただいた皆さまもありがとうございました。まだご受診いただけていない方は早めの検診をお勧めします。お誕生日が4月〜9月の方で市川市のマンモグラフィ受診券が届いている場合、11月末で有効期限を迎えます。子宮がん検診も同様です。両方の検診を同日ご希望の場合は、お手数ですが両方のご予...

漢方薬について

  • 2022.10.30

いよいよ秋も深まり夜寒を覚えるこの頃、お風邪などひかれてないでしょうか。 乳腺外科や婦人科で主に処方している漢方を紹介させていただきます。クラシエホールディングス、株式会社ツムラ、医薬品情報を参照しています。胃腸の弱い方、他の病気にかかっている方など、漢方が合わない方もいらっしゃいますので、ご注意下さい。 【乳腺外科】 「葛根湯(かっこんとう)」 風邪のひきはじめの寒気、頭痛、肩こりなどに効果があり、初期の乳腺炎に対して処方することもあります。ほんのり甘みがあり...

乳腺炎

  • 2022.10.20

授乳中や断乳後、その他の時期にも乳腺炎を発症することがあります。乳腺炎とは乳腺組織の炎症であり、細菌に感染して起こる場合と、そうでない場合があります。感染症診療実践ガイド2011の「急性・慢性乳腺炎」を担当させていただいたことがあり、少し専門的になりますが、代表的な状態について説明させていただきます。 うっ滞性乳腺炎 授乳中の女性の10人に1人程度の割合で起こると報告されており、初産婦さんに頻繁にみられます。症状は、乳房の痛み、腫れ、熱感であり、発熱を伴う場合もあります。治...

10月は乳がん啓発月間です

  • 2022.10.01

現在日本人女性の乳がん罹患(かかってしまう)率は9人に1人の割合となり、女性のがんの中で最も高いものです。働き盛りや子育て、介護中など、忙しい世代に多く、ご本人はもちろんですが、社会や家族にとっても大きな影響をもたらすことになります。 10月16日(日曜日)は普段忙しくて検診を受けられない方に受診していただける様、NPO法人J.POSH (日本乳がんピンクリボン運動)が呼びかけ、ジャパン・サンデー・マンモグラフィプログラムが毎年開催されてきました。当院も参加しますので、是非受診なさって下...

マンモグラフィとエコー(乳房超音波)、両方受けることが必要か?

  • 2022.09.25

マンモグラフィ検査とは乳房専用のレントゲン検査のことです。専門の板で乳房を圧迫し、薄く伸ばしたままで撮影します。マンモグラフィ検診により、乳がんの早期発見が可能となり、死亡率の低下が科学的に証明されています。石灰化というカルシウムの塊が見える方が多いですが、石灰化はエコーでは指摘できません。多くの石灰化は良性で問題ありませんが、しこりを感じない初期の乳がんの場合に石灰化が認められることがあります。 エコー(乳房超音波)検査は、体の表面に超音波の出る器械をあてることで、体内から跳ね返ってく...

暑さと乳房のトラブル

  • 2022.08.02

暑中お見舞い申し上げます。 猛暑日が続いておりますが、体調を崩されてはいないでしょうか。 乳頭の肌荒れや痒みで受診される方が増えております。この蒸し暑さでは下着の締め付けによって汗がたまり、皮膚が蒸れたままになってしまいます。昨今、タンクトップ型の下着がとても人気ですが、通気性の乏しい素材なので、症状のある方は夏は通気性の良いものを選んでみてください。 肌荒れやおできがなかなか治らない場合は、稀ですが、パジェット病(乳頭が赤くただれて拡がっていく)や、炎症性乳癌(オレンジの皮...

マンモグラフィは痛いのか

  • 2022.06.25

マンモグラフィ検査とは、乳房専用のレントゲン検査です。乳房を専用の板で圧迫し、薄く伸ばしたまま撮影します。乳房の被爆を減らし正確な検査を行うために、適切な圧迫が必要になります。 圧迫のため、痛みを感じることがあります。痛みには個人差がありますが、乳房の大きさにかかわらず、乳腺が発達されている方や緊張が強い場合に痛みを感じやすいとされています。 閉経前の方は、月経前1週間ほどは痛みに敏感であり、逆に月経直後は乳房が柔らかくなるため、月経開始後から10日目までの時期がお勧めです。 ...

乳房痛

  • 2022.05.28

女性の2人に1人は生理前などに乳房痛を自覚されており、10人に1人は強い痛みであるという統計があります。殆どの場合は女性ホルモンによって起こるとされていますが、ストレスやアルコール・カフェインの摂取量に関係するとも考えられています。 日本女性心身医学会によりますと、乳房痛は思春期、月経期間、妊娠期間、閉経期と女性の一生のどの時期でも起こりうるとされており、アルコールと肝障害、循環器系の薬などで起こる可能性があると報告されています。 乳房痛自体が悪性疾患と関連することは少なく、多くの...