漢方薬について

  • 2022.10.30

いよいよ秋も深まり夜寒を覚えるこの頃、お風邪などひかれてないでしょうか。

乳腺外科や婦人科で主に処方している漢方を紹介させていただきます。クラシエホールディングス、株式会社ツムラ、医薬品情報を参照しています。胃腸の弱い方、他の病気にかかっている方など、漢方が合わない方もいらっしゃいますので、ご注意下さい。

【乳腺外科】

「葛根湯(かっこんとう)」

風邪のひきはじめの寒気、頭痛、肩こりなどに効果があり、初期の乳腺炎に対して処方することもあります。ほんのり甘みがあり漢方の中では飲みやすいと思います。

【婦人科】

「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」

婦人科三大漢方と言われる中の一つです。冷え性でむくみやすい方の血の巡りをよくして体を温める作用があります。ホットフラッシュ、肩こり、頭重感などの更年期障害、月経不順、月経困難症に効果があると言われています。漢方特有の匂いと味がありますが、多くの方が問題なく服用されています。

「加味逍遙散(かみしょうようさん)」

婦人科三大漢方、二つ目です。動悸、不安感、イライラ、不眠などの更年期障害、月経困難症、月経前症候群、月経不順に対して用います。落ち込みなどの精神症状にも効果があるとされています。

「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」

婦人科三大漢方の三つ目です。比較的体力のある方の、下腹部痛、肩こり、めまい、のぼせによる足の冷えが対象になります。

「加味帰脾湯(かみきひとう)」

コロナ禍において生じる疲労感や不安感、不眠などに効果があると注目されています。

「抑肝散(よくかんさん)」

神経の高ぶりによる興奮、イライラ、怒りなどを落ち着かせる効果があるとされています。それらによる神経症、不眠症が対象になります。

「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」

虚弱体質で疲れが抜けず、胃腸の衰えがあり食欲不振の方に用います。

「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」

病院で精査をしても異常が指摘されない方の、のどのつかえ感、ストレスを溜めやすく気分がふさぐ方の不安神経症、神経性胃炎、咳などに効果があるとされています。

他にもたくさんの漢方があります。興味深い分野で女性から人気もあります。患者様に合った漢方をご提案できるようにしていきたいと思います。