平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の皆様・保護者の皆様へ
- 2024.07.01
梅雨がつづいておりますが、いかがお過ごしでしょうか。今回は子宮頸がんワクチンのキャッチアップ世代の方へご案内です。キャッチアップ接種対象者は1997年度~2007年度生まれの女性、かつ過去にHPVワクチンの合計3回接種を完了していない方です。注意していただきたいところは、公費による接種は2025年3月で終了になるということです。
今年16歳から27歳になる方が公費で受けられるチャンスが3月までとなります。
3月までに3回のワクチン接種の完了を目指す場合、半年間で接種を行いますので1回目の接種を9月までに受けていただく必要があります。冬の感染症の流行や受験などを考えた場合、7~8月中には1回目の接種をしていただいた方がスケジュールに余裕が出来ます。
期限内に3回を受けられなかった場合、4月以降は自費で接種していただくことになりますが、シルガード9は高価なワクチンであり、当院では1回3万円かかります。
HPVは、性行為を通じて感染するウイルスであり、感染すると子宮頸がんやその他のがん、および性器イボなどのリスクが増加します。HPVワクチンは、このウイルスに対する予防接種であり、感染とその結果生じるがんの発症を減少させる効果があります。
当院での接種に関しましてのご注意
1)市川市の問診票、母子手帳をお持ちの上、ご予約をお願いいたします。
高価なワクチンになりますので、急なキャンセルや無断キャンセルは薬が無駄になってしまうためお控えください。
2)過去にワクチンを接種している場合、原則は同じワクチンを3回まで接種していただくことが有効です。ガーダシルをご希望の方はお電話にてご予約をお願いいたします。ガーダシルを3回接種している方はシルガード9を打ち直す必要はありません。
3)既に性交渉の経験がある方は、子宮頸がん検診をご受診の上、接種が望ましいです。
キャッチアップ世代の多くの方が性交渉の経験がおありです。ワクチンには既にかかってしまったウイルスを除去する力はありませんので、接種の前に頸がん検診をお受けいただき、異常がないことを確認した後に接種していただくことが望ましいです。
性交渉の経験があっても、3回の接種を行うことで有意な予防効果を認めており、接種することが推奨されています。
4)性交渉の経験がある方は、ワクチン接種を完了しても、定期的な子宮頸がん検診が必要です。適切なワクチン接種によって子宮頸がんの発症が大幅に減少しており、ワクチン先進国では前がん病変の指摘も見られなくなりました。しかしながらHPVは150種類ほど存在することがわかっており、100%予防出来るわけではないため、頸がん検診で異常がないことを確認してください。
大河ドラマやCMでも活躍中の見上愛さんが子宮頸がんワクチンキャンペーンで起用されています。頸がんワクチンのテレビCMや電車の窓広告にも見かけることがあります。この機会に是非接種にいらっしゃってください。